「技術」で人と地元を活かす
「技術」というと、例えば、工場での加工技術をイメージされる方が多いと思います。
実際ハルキには、全国でも稀な技術を備えた工場があるのですが、
それらは、従業員や地元の資源を最大限活かせるように必要なものを準備していった結果、生まれたものです。
2017年に、自社敷地内に製材・集成材・プレカットの3事業総合型工場が稼働開始しました。3事業ともシームレスに施せる工場を保有しているのは、全国的にも稀なことです。
工場の稼働により、出来なかったことが出来るようになりました。例えば、各工程に社員が直接関わることで、全体の流れに関わる工夫ができたり新たな製品開発のアイデアが生まれたりしています。いままでの木材加工業者としての悩みや弱点が克服できた部分もあります。
さらに、「出来なかったことが出来るようになる」こと自体に社員がやりがいを感じてくれています。さまざまなところで出てくる困り事を見逃さずにすべて吸い上げ、社内で共有し、みんなで解決していくと自然と働きやすい環境ができ、また新しいことにチャレンジするきっかけができる。技術も上がっていく。そうしていくうちに生産コストが下がり、それによって販売力が上がり、お客様に還元できる。売れなかったものを、自分たちの力で売れるものに変えられるなんて、やりがい以外の何物でもありません!
また、実際の加工技術に加えて私が大切だと思っているのは、驚くような面白い発想を生み出す力や、魅力を伝える発信力です。他にも、情報キャッチする力や、いろいろな活動に参加していろいろな人に出会うことなどもハルキの1つの原動力です。
「ハルキがこんなことやってるぞ」と、面白いことをやっていると興味を持ってもらえて、共鳴した人たちが集まってきます。興味を持った者同士ですから、何をするにも早いです。・・・それが明日明後日に本業に生きてくる・・・かというと、そうではないかもしれませんが、会社の「地力」というか、感度の広さというか、そういったものに繋がっているはずです。
いや何より、面白い会社でありたいですよね、だって、面白いって楽しいですから(笑)。
ところで、社長職の立場からすると、色々な事業に取り込んでいくことは組織も複雑になり、正直大変な部分も出てきます。
けれども、そんな苦労に勝る好循環の手応えを感じており、ハルキはこの道を邁進していきます!
身の丈以上のことはしない、させない
前へ前へ・・・という感じのハルキのあり方をお話ししてきましたが、会社を預かる社長として、私が大切にしていることがあります。
それは、私自身にも、社員にも、「身の丈以上のことはしない、させない」ということです。
一時期、ハルキの業績がずいぶん苦しくなったことがありました。その時私自身は営業マンとして、大都会札幌に新しい市場を切り開こうと必死に駆け回りました。なんとか頂くことが出来たご注文に、社員のチームワークと協力企業の力を結集してしっかりとお応えすることができました。
おかげ様でなんとか企業として存続することができ、私自身、一定の自信を得ました。
しかしまたある一時期には、社会情勢の影響(増税前等)で、多くのご注文を頂きながらも生産が追いつかず、納品までお客様をお待たせするという逆の苦しみを味わったことがありました。今でも思い出すと冷や汗が出ます・・・
これらの体験を通して得た教訓が、「目に留まる範囲、手の届く範囲、できること・身の丈に合った範囲で、しっかりとした仕事を行うことが責任だ」ということでした。
いい加減な仕事をすれば、信頼は失われます。
日々のしっかりとした仕事の積み重ねが、評価になり、信頼になります。
目に留まる範囲、手の届く範囲で満足するのか!? という印象を持たれるかもしれません。しかし、目に留まる範囲・手の届く範囲の出来事1つ1つにしっかり対峙するというのは、けっこうな胆力が要るものです。「やれることだけやっていればいい」という意味ではないんです。
1つ1つを知れば知るほど、いろいろあり、深いです。面白いです。
持てる力には限りはあるけれど、やるっきゃない、やれることを全力でやってやろうじゃないか!と腹をくくって仲間と共に取り組んでいると、なんとか、なってきたかな、というのが今現在の正直なところ。これから、ますます面白くなるぞ、という予感が止まりません。
社員一丸となって、ますます精進してまいります。